百人一首の思い出。

silk-y家ではお嬢さんとご友人で百人一首ですね。

70年の人生でかるた大会に出たのは高校受験を控えた中学3年生の3学期。
クラスから5人の選手をだし競うのです。私の学年は14クラスありました。
何故かどうしても数が足りないから座っていてくれるだけでいいと駆り出され、ついその気になりました。
それが間違いの元でした。
(下手に手を出すなときつく言われました。その意味がわかったのは後半でした)
座らされた場所は5人の真ん中。
上の句からは何とかわかるけれど下の句だけがかかれた取札はまるで駄目、上の句が浮かんできません。
他の人たちは目の前のかるたを何故か動かしています。
何のためにやっているのかわからずでも真似して私も動かしました。
さー始まりました。
全然緊張しません。
だって 座っているだけでいい と言われたのですから。



先生が発した「たー・・・・。」の一音。
何故か閃きました。
反対側に座っている男子の取札が目に入り「はい。」と大きな声でそのかるたを取りました。
「外山の霞たたずもあらなむ」
「あいつ すげー。」と言う声があちこちから聞こえました。
一枚札でもないのに  で取るなんて、我ながら凄い。
私を除いた4人はこの試合、勝てると思ったそうです。
奇跡と言うか無謀と言うか・・・その後、二度と奇跡は起きませんでした。
私の前の札は取られ、相手のかるたが目の前に。
下手に手を出すなと言われたのにお手付き3度。
目の前の札が増えていきます。
百人一首は受験に出題されるかもしれないと先生に言われていたのに罰が当たりました。
苦い、ニガーイ、思い出です。
その後の授業、国語の担任に「外山の霞の○○さん」と呼ばれ、受験の追い込み期に図らずも笑いを提供したのでした。