夏の思い出

夫は現役時代、なかなか休みが取れませんでした。
それでも夏休みだけは1週間取ることが出来たのです。

夫の実家は海岸が近く、家から水着で出掛けられました。
今の時期はキスやイカ、ナンバンエビの刺身・・・今、思い出してもとてもおいしいものでした。
枝豆もお盆が近くなると茶豆が出てきます。
西瓜・キョホウ・桃・農家の人が届けてくれる完熟のトマト・トゲがまだ痛いような朝どりの胡瓜の糠漬け・十全ナスの塩漬け。
そして川遊びで獲ってきた鮎の塩焼き。
新潟では美味しいと評判の一〆のうな重
大サービスでした。

休みが終わりに近づくと子供達は帰るのが嫌で不機嫌になるのです。
荷物を積み、車のドアを閉めると涙ポロポロ。
そして手を振る両親の姿が小さくなると最後にもう一度「さようならー。元気でー。」と大きな声で叫ぶのでした。

夫の実家が主で私の実家、私の祖母宅へも出掛けました。
祖母は私共が帰った後で母に電話で「来年、あの子たちにまた会えるやら・・・。」と話していたそうです。
27年前新潟に帰ってきた翌年、亡くなりました。96歳でした。

旬の物を美味しくいただく・・・夏の思い出は最大の贅沢です。
時々あの頃を思い出し親のありがたさに、涙が出そうになるのです。

きちんと挨拶の出来る子にと(それには親がお手本を示さなければ)夫の実家では
夫を先頭に4人そろって畳に手をつき
「ただ今帰りました。」
「ありがとうございました。行ってまいります。」が恒例でした。
このことが子供たちの役に立っているかどうかはわかりません。
(我が家はリフォームで畳の部屋がなくなりました。)




三越まで買い物に行ってきた娘が買ってきました。
いくら可愛いからと言って早すぎです。
クマ・コトリ・トキ でしょうか。